新生活が始まる春先、中古車の購入を検討している方も多いのではないでしょうか。「3月と4月、どちらが中古車を買うのに適しているの?」「できるだけ費用を抑えて賢く購入したい」といった疑問をお持ちの方に向けて、この記事では中古車購入のベストタイミングと費用を抑えるコツを詳しく解説します。
3月は決算期で新車販売が活発になる一方、中古車市場では価格が上昇する傾向があります。対して4月は需要が落ち着き、在庫も増えるため価格が下がりやすい時期です。また、中古車購入時にかかる税金や諸費用についても知っておくと、思わぬ出費を避けることができます。
この記事を読めば、あなたの状況に合った最適な購入時期がわかり、中古車にかかる費用の内訳や節約方法も理解できるでしょう。失敗しない中古車選びのポイントもご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
3月と4月の中古車市場の違い
中古車を購入するなら、市場の動向を把握しておくことが大切です。特に3月と4月は、中古車市場に大きな変化が見られる時期です。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
3月の中古車市場の特徴
3月は日本の多くの企業の決算期にあたり、自動車販売店も売り上げを伸ばそうと積極的な販売活動を行います。新車の販売が活発になるこの時期、中古車市場にも影響が及びます。
3月の中古車市場には、次のような特徴があります。
まず、新年度に向けて車を購入する人が増えるため、中古車の需要も高まります。特に人気車種や軽自動車は相場が割高になりやすい傾向があります。新生活を始める方や転勤が決まった方など、「3月中に車を手に入れたい」という購入者が多いからです。
また、決算セールなどの特典が充実している点も3月の特徴です。値引きやオプションサービスなど、通常時より条件が良くなることもあります。ただし、本体価格自体は需要の高まりから上昇傾向にあることを覚えておきましょう。
3月に中古車を購入するメリットとしては、自動車税の負担が少なくて済む点が挙げられます。自動車税は毎年4月1日時点の所有者に課税されるため、3月に購入すれば翌年3月までの自動車税を月割りで支払うことになり、1ヶ月分だけで済みます。
4月の中古車市場の特徴
4月になると、3月の駆け込み需要が落ち着き、中古車市場にも変化が訪れます。
4月の中古車市場の最大の特徴は、流通量が増える点です。3月に新車を購入した人が下取りに出した車が、4月になって中古車として市場に出回り始めます。供給が増えることで、自然と価格も下がりやすくなります。
また、4月は前年度の在庫が売れ残っていることも多く、販売店としては早く売りさばきたいという思いから、価格を下げる傾向があります。特に人気の低い車種や特殊なグレードの車は、この時期に狙い目となることがあります。
さらに、4月は客足が一段落する時期でもあります。3月の慌ただしさから解放された販売店は、じっくりと顧客対応ができるようになるため、納得のいく商談ができるでしょう。
ただし、4月に購入する場合、自動車税は1年分を支払う必要があります。これは一見デメリットに思えますが、実際には4月以降に購入しても、支払った自動車税の未経過分を購入価格から還付されるケースが多いため、実質的な負担額は3月購入と変わらないことが多いです。
どちらの時期に買うべき?目的別おすすめ時期
3月と4月、それぞれに特徴がありますが、どちらの時期に中古車を購入すべきなのでしょうか。これは、あなたの状況や優先事項によって変わってきます。
「すぐに車が必要」という方は、3月の購入がおすすめです。決算セールなどの特典を活用できる可能性が高く、早めに車を手に入れたい方には適しています。また、人気車種や特定のグレードにこだわりがある場合も、選択肢が多い3月のほうが見つけやすいかもしれません。
一方、「じっくり選びたい」「できるだけ安く購入したい」という方は、4月の購入が向いています。需要が落ち着き、流通量が増える4月は、価格交渉がしやすい環境が整います。特に予算を重視する方や、特定の車種にこだわりがない方は、4月に入ってから探し始めるとよいでしょう。
また、4月から5月にかけては、ゴールデンウィーク前の販売促進キャンペーンが行われることもあります。この時期を狙うことで、さらにお得に購入できる可能性もあります。
どちらの時期を選ぶにせよ、良い条件の車を見つけたら、早めに決断することが大切です。中古車は一点ものですので、気に入った車が見つかったら、迷わず購入を検討しましょう。
中古車購入時にかかる諸費用の内訳
中古車を購入する際には、車両本体価格だけでなく、さまざまな諸費用がかかります。これらの費用を事前に把握しておくことで、予算計画を立てやすくなります。ここでは、中古車購入時にかかる諸費用の内訳を詳しく見ていきましょう。
法定費用の種類と金額
法定費用とは、法律で定められた手続きに必要な費用のことです。中古車購入時には、以下のような法定費用がかかります。
自賠責保険料は、すべての自動車に加入が義務付けられている保険です。保険料は車種や保険期間によって異なりますが、一般的な自家用乗用車の場合、12ヶ月で約11,500円、24ヶ月で約17,650円となっています。車検残のある中古車を購入する場合は、登録月から次の車検期間までの未経過相当額を支払います。
自動車重量税は、車の重さと新車登録時からの経過年数によって決まる税金です。例えば、車両重量が1.0〜1.5トンの自家用乗用車で、新車登録から13年未満の場合、2年分で24,600円かかります。
自動車税(種別割)は、毎年4月1日時点の所有者に課税される税金で、排気量によって税額が決まります。例えば、1,500cc超〜2,000cc以下の自家用乗用車の場合、年額36,000円(2019年10月1日以降に新車登録された車)となっています。
環境性能割(旧・自動車取得税)は、車の取得価額に対して課税される税金です。燃費性能によって税率が変わり、非課税または取得価額の1〜3%が課税されます。
法定費用の詳細は以下の表をご参照ください。
法定費用の種類 | 内容 | 金額の目安 |
---|---|---|
自賠責保険料 | 強制加入の保険 | 12ヶ月:11,500円24ヶ月:17,650円 |
自動車重量税 | 車の重さと経過年数で決まる | 0.5〜1.0t(2年分):16,400円1.0〜1.5t(2年分):24,600円 |
自動車税(種別割) | 排気量で決まる年税 | 1,000cc以下:25,000円/年1,500cc超〜2,000cc以下:36,000円/年 |
環境性能割 | 取得価額に対する税金 | 取得価額の0〜3%(燃費性能による) |
代行費用の内容と相場
中古車購入時には、各種手続きを販売店に代行してもらうことが一般的です。これらの代行費用についても把握しておきましょう。
車両登録代行費は、名義変更や車検証の申請手続きを販売店が代行する費用です。相場は3万円程度ですが、販売店によって金額が異なります。
車庫証明代行費は、警察署で行う車庫証明の発行手続きを代行する費用で、相場は2万円程度です。車庫証明の取得には、申請時と発行後の2回、警察署に出向く必要があり、平日しか手続きができないため、多くの方が代行サービスを利用しています。
納車費用は、購入した車を指定の場所まで届けてもらう費用です。販売店からの距離によって金額が変わり、近い場合は1万円程度、遠方の場合は3万円程度かかります。
洗車費やクリーニング費は、中古車の内装や外装をきれいにするための費用で、相場は5万円程度です。車の状態によって金額が変動するため、契約時に確認しておくとよいでしょう。
代行費用の相場は以下の表のとおりです。
代行費用の種類 | 内容 | 相場 |
---|---|---|
車両登録代行費 | 名義変更や車検証の申請手続き | 3万円程度 |
車庫証明代行費 | 車庫証明の発行手続き | 2万円程度 |
納車費用 | 指定場所への配送費 | 近距離:1万円程度遠距離:3万円程度 |
洗車費/クリーニング費 | 内装・外装の清掃費 | 5万円程度 |
諸費用の総額はいくら?車両価格との関係
中古車購入時の諸費用の総額は、車両価格の10〜30万円程度と考えておくとよいでしょう。ただし、車種や年式、販売店によって大きく異なります。
例えば、車両価格100万円の中古車を購入する場合、諸費用は概ね以下のようになります。
費用項目 | 金額 |
---|---|
法定費用(自賠責保険料、自動車重量税など) | 5〜10万円 |
代行費用(車両登録、車庫証明など) | 5〜10万円 |
その他(納車費用、クリーニング費など) | 5〜10万円 |
合計 | 15〜30万円 |
車両価格が高くなるほど、環境性能割などの税金も高くなるため、諸費用の総額も比例して増加する傾向があります。
中古車を購入する際には、車両本体価格だけでなく、これらの諸費用も含めた「支払総額」で比較検討することが大切です。販売店によっては、諸費用を含めた支払総額を表示している場合もありますが、内訳が不明確なこともあるため、詳細を確認するようにしましょう。
また、販売店によって代行費用の設定が異なるため、複数の店舗で見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。中には、代行費用を割引してくれる販売店もあります。
中古車購入時の税金について
中古車を購入する際には、さまざまな税金がかかります。これらの税金の仕組みを理解しておくことで、購入時期や車種選びの参考になります。ここでは、中古車購入時にかかる主な税金について詳しく解説します。
自動車税の仕組みと支払い時期
自動車税(種別割)は、毎年4月1日時点で車を所有している方に課税される税金です。税額は車種や排気量によって異なります。
自動車税の支払い時期は、通常、5月に納付書が送られてきて、5月末までに支払います。中古車を購入した場合、購入時期によって自動車税の扱いが変わります。
4月1日以前に購入した場合は、その年度の自動車税は新しい所有者(購入者)が全額支払います。4月2日以降に購入した場合は、前所有者が既に支払った自動車税の残りの月数分を、購入時に販売店を通じて精算することになります。
例えば、7月に中古車を購入した場合、前所有者が4月から翌年3月までの1年分の自動車税を支払っていますが、7月から翌年3月までの9ヶ月分は新しい所有者のものとなります。そのため、この9ヶ月分の自動車税を前所有者に返す形で、購入時に精算します。
自動車税の税額は、排気量によって以下のように決まります(自家用乗用車の場合)。
排気量 | 年税額(2019年10月1日以降登録車) |
---|---|
軽自動車 | 10,800円 |
1,000cc以下 | 25,000円 |
1,000cc超〜1,500cc以下 | 30,500円 |
1,500cc超〜2,000cc以下 | 36,000円 |
2,000cc超〜2,500cc以下 | 43,500円 |
なお、新車登録から13年以上経過した車両については、上記の税額に15%上乗せされます。
自動車重量税の計算方法
自動車重量税は、車の重さ(車両重量)と新車登録時からの経過年数によって決まる税金です。車検時に納付する仕組みになっています。
自動車重量税の税額は、以下のように計算されます(自家用乗用車かつエコカー減税適用なしの場合)。
車の重量 | 車検時(2年分)(13年未満) | 車検時(2年分)(13年経過) | 車検時(2年分)(18年経過) |
---|---|---|---|
軽自動車 | 6,600円 | 8,200円 | 8,800円 |
〜0.5t | 8,200円 | 11,400円 | 12,600円 |
0.5〜1t | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 |
1〜1.5t | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 |
1.5〜2t | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 |
中古車を購入する際、車検が残っている場合は、次回の車検時まで自動車重量税を納める必要はありません。車検切れの中古車を購入する場合は、車検を通す際に自動車重量税を納付します。
環境性能の良い車(エコカー)については、自動車重量税が減免される「エコカー減税」が適用される場合があります。購入を検討している中古車がエコカー減税の対象かどうかも、確認しておくとよいでしょう。
環境性能割(旧・自動車取得税)について
環境性能割は、2019年10月1日に導入された税金で、それまでの自動車取得税に代わるものです。車の取得価額に対して課税され、燃費性能によって税率が変わります。
環境性能割の税率は、以下のように設定されています(自家用乗用車の場合)。
電気自動車やプラグインハイブリッド車、燃料電池自動車などは非課税となります。ガソリン車やハイブリッド車の場合は、2030年度燃費基準の達成率によって税率が変わります。2024年1月1日から2025年3月31日までに取得した場合、85%達成車は非課税、80%達成車は1%、70%達成車は2%、それ以外は3%となっています。
中古車の場合、取得価額が50万円以下であれば、環境性能割は非課税となります。例えば、新車価格が200万円の車で、新車登録から5年経過した中古車の場合、取得価額は200万円×0.146(残価率)=29.2万円となり、環境性能割は非課税となります。
環境性能割の支払いは、通常、車の登録手続きと同時に行います。販売店を通じて購入する場合は、販売店が代行して手続きを行ってくれるため、自分で納税手続きをする必要はありません。
中古車をお得に購入する6つの方法
中古車をできるだけお得に購入するためには、いくつかのポイントがあります。ここでは、中古車をお得に購入するための6つの方法を紹介します。
購入時期を見極める
中古車の価格は、時期によって変動します。特に3月と4月は、中古車市場に大きな変化が見られる時期です。
3月は決算期で新車販売が活発になるため、中古車の需要も高まり、価格が上昇する傾向があります。一方、4月になると3月の駆け込み需要が落ち着き、新車購入者の下取り車が市場に出回るため、中古車の流通量が増え、価格が下がりやすくなります。
また、ボーナス時期(6月・7月、12月)の前後も価格変動が見られます。ボーナス時期は購入者が増えるため価格が上昇しやすく、その前後は比較的安く購入できる可能性があります。
さらに、モデルチェンジの時期も要チェックです。新型モデルが発売されると、旧型モデルの中古車価格が下がる傾向があります。新型モデルの発売情報をチェックしておくと、旧型モデルを狙い目の時期に購入することができます。
諸費用を節約する具体的な方法
中古車購入時には、車両本体価格のほかに諸費用がかかります。これらの諸費用を節約する方法もあります。
まず、自賠責保険の残存期間を確認しましょう。中古車に自賠責保険の残期間がある場合は、その分の保険料を節約できます。車検が残っている車を選ぶことで、車検費用も当面は不要になります。
また、代行手数料を節約するため、可能であれば名義変更や車庫証明の手続きを自分で行うという方法もあります。手続きは少し面倒ですが、代行手数料の3〜5万円程度を節約できます。
さらに、納車費用を抑えるために、自分で車を引き取りに行くという選択肢もあります。遠方の場合は交通費がかかりますが、近場であれば納車費用の1〜3万円程度を節約できます。
複数の店舗で比較検討する
中古車の価格や条件は、販売店によって大きく異なります。同じ車種でも、販売店によって10万円以上の価格差があることも珍しくありません。
複数の販売店を訪問したり、インターネットの中古車情報サイトで価格を比較したりすることで、より良い条件の車を見つけることができます。最近では、スマートフォンアプリで簡単に中古車の相場を調べることもできます。
また、ディーラーだけでなく、中古車専門店や個人売買なども視野に入れると、選択肢が広がります。ディーラーは保証が充実している反面、価格が高めの傾向があります。中古車専門店は価格が比較的安いことが多く、個人売買はさらに安く購入できる可能性がありますが、保証がないというリスクもあります。
自分の優先順位(価格重視か保証重視か)に合わせて、販売店を選ぶとよいでしょう。
車種・グレード選びのポイント
中古車選びでは、車種やグレードの選択も重要です。人気の高い車種は中古車市場でも高値で取引される傾向がありますが、あまり知られていない車種や人気の低いグレードを選ぶことで、コストを抑えることができます。
例えば、同じ車種でも、マイナーチェンジ直前のモデルや、特別仕様車ではない標準グレードを選ぶと、比較的安く購入できることがあります。また、同じクラスの車でも、国産車より輸入車のほうが中古車価格の下落率が大きい傾向があります。
さらに、燃費や維持費も考慮しましょう。購入時は安くても、燃費が悪かったり部品代が高かったりする車種は、長い目で見るとコスト高になることがあります。特に輸入車は部品代や修理費が高額になりやすいため、維持費も含めた総コストで考えることが大切です。
代行手続きを自分で行う
中古車購入時には、名義変更や車庫証明などの各種手続きが必要です。これらの手続きを販売店に代行してもらうと、代行手数料として3〜5万円程度かかります。
時間と手間はかかりますが、これらの手続きを自分で行うことで、代行手数料を節約することができます。名義変更は運輸支局で、車庫証明は警察署で手続きを行います。初めての場合は少し複雑に感じるかもしれませんが、インターネットで手続きの流れを調べたり、窓口で相談したりすることで、自分でも手続きを行うことができます。
ただし、平日の日中に時間を取る必要があるため、仕事の都合などで難しい場合は、代行サービスを利用するほうが現実的かもしれません。自分の状況に合わせて判断しましょう。
オークション代行の活用法
中古車オークションは、通常、業者しか参加できませんが、「オークション代行」というサービスを利用することで、個人でもオークション価格で中古車を購入することができます。
オークション代行サービスでは、希望の車種や条件を伝えると、代行業者がオークションで車を落札し、手数料を上乗せして販売してくれます。中間マージンがカットされるため、一般の中古車販売店よりも安く購入できることが多いです。
ただし、オークション代行では実車を見ずに購入することになるため、車の状態を正確に把握するのが難しいというデメリットがあります。オークション代行を利用する場合は、信頼できる業者を選び、車の状態を詳しく確認することが大切です。
また、オークション代行業者によっては、保証やアフターサービスが充実していない場合もあるため、サービス内容もしっかり確認しておきましょう。
中古車選びで失敗しないためのチェックポイント
中古車を購入する際には、価格だけでなく、車の状態や保証内容なども重要なポイントです。ここでは、中古車選びで失敗しないためのチェックポイントを紹介します。
年式と走行距離のバランス
中古車を選ぶ際には、年式と走行距離のバランスを確認することが重要です。一般的に、年式が新しく走行距離が少ない車ほど状態が良いとされていますが、必ずしもそうとは限りません。
年間の平均走行距離は約1万キロと言われています。例えば、5年落ちの車であれば、走行距離が5万キロ程度であれば平均的、3万キロ程度であれば少ない、8万キロ以上であれば多いと考えられます。
ただし、走行距離が極端に少ない車(例えば、5年落ちで1万キロ未満など)は、長期間使用されていない可能性があり、ゴムやシール部品の劣化が進んでいることもあります。逆に、走行距離が多くても、定期的にメンテナンスがされていれば、問題なく使用できることも多いです。
車の使用状況や整備履歴も確認し、年式と走行距離のバランスを総合的に判断することが大切です。
装備・グレードの選び方
中古車を選ぶ際には、装備やグレードも重要なポイントです。必要な装備が付いているか、不要な装備にお金を払っていないかを確認しましょう。
例えば、寒冷地に住んでいる方はシートヒーターやリアフォグランプなどの寒冷地仕様が付いていると便利です。一方、使わない可能性が高い装備(例えば、都市部に住んでいる方にとってのオフロード走行機能など)にお金を払うのは避けたほうがよいでしょう。
また、同じ車種でも、グレードによって装備や性能が大きく異なります。高グレードは装備が充実している反面、価格も高くなります。自分にとって本当に必要な装備は何かを考え、コストパフォーマンスの良いグレードを選ぶことが大切です。
さらに、中古車の場合、前オーナーが後付けした装備(ナビやドライブレコーダーなど)が付いていることもあります。これらの装備が付いていると、別途購入する必要がなく、お得に感じるかもしれませんが、古い装備の場合は使い勝手が悪かったり、故障のリスクが高かったりすることもあります。装備の状態や使い勝手も確認しておきましょう。
保証内容の確認方法
中古車を購入する際には、保証内容を確認することも重要です。中古車の保証は販売店によって大きく異なるため、事前にしっかり確認しておきましょう。
まず、保証期間と走行距離制限を確認します。一般的な中古車販売店では、3ヶ月〜1年程度の保証期間を設けていることが多いですが、ディーラーでは最長5年程度の長期保証を提供していることもあります。また、保証期間内でも、走行距離が一定を超えると保証が切れる場合があります。
次に、保証対象部品を確認します。エンジンやトランスミッションなどの主要部品だけが対象の場合もあれば、電装品や内装部品まで幅広く対象となる場合もあります。保証書や契約書に記載されている保証対象部品をしっかり確認しましょう。
さらに、保証の適用条件も重要です。例えば、定期点検を販売店で受ける必要がある場合や、故障時の修理を指定工場でしか受けられない場合などがあります。これらの条件も事前に確認しておくことで、保証を最大限に活用することができます。
試乗の重要性
中古車を購入する際には、必ず試乗をしましょう。カタログやインターネットの情報だけでは分からない、実際の乗り心地や使い勝手を確認することができます。
試乗では、エンジンの始動性や加速感、ブレーキの効き具合、ハンドルの操作感などをチェックします。また、異音や振動がないか、エアコンや各種スイッチが正常に作動するかなども確認しましょう。
さらに、自分の体格に合ったシートポジションが取れるか、視界は良好か、荷物が十分に積めるかなど、日常使用する上での使い勝手も重要なポイントです。
試乗は短時間でも構いませんが、できるだけ様々な道路状況(市街地、高速道路など)で走行し、総合的に判断することが理想的です。試乗をすることで、「思っていたのと違った」というミスマッチを防ぐことができます。
まとめ:あなたに合った中古車購入のベストタイミング
中古車購入のベストタイミングは、あなたの状況や優先事項によって異なります。3月は決算期で特典が充実している反面、需要が高まり価格が上昇する傾向があります。4月は流通量が増え価格が下がりやすい時期ですが、自動車税は1年分支払う必要があります。
税金面では、環境性能の高い車を選ぶことで環境性能割が非課税になるメリットがあります。また、中古車は取得価額が50万円以下になれば環境性能割が非課税となるため、古い車や人気の低い車種を選ぶことも一つの方法です。
中古車をお得に購入するためには、市場の動向を把握し、複数の販売店で比較検討することが大切です。また、諸費用を節約する方法や、オークション代行の活用なども検討してみるとよいでしょう。
最終的には、価格だけでなく、車の状態や保証内容、アフターサービスなども含めて総合的に判断し、あなたにとって最適な一台を見つけてください。